自賠責保険の概要についてご紹介いたします。

自賠責保険は正式名を「自動車損害賠償責任保険」といいます。

交通事故被害者の最低限の救済を目的とした保険になります。

法律で義務付けられているため、自動車やバイク、原付の所有者は全員加入しています。

次の状況にて、自賠責保険の適用となる場合があります。

・一時停止で停車中、後方から追突されてむちうちになった

・横断歩道でバイクにひかれて転倒し、腕の骨を折った

・青信号を直進中に左折してきた車に衝突され、首を痛めた

など

基本的に交通事故の被害者であれば自賠責保険の適用となります。

その保険の範囲は対人事故に限られているため、事故を起こしたドライバーのケガや物損、車の修理などには自賠責保険は適用外となります。

自賠責保険が適用されますと、固定や整復、後療法（手技、電気、超音波）など接骨院における施術費用（窓口金）は基本的に0円となります。

※事故で痛めた部位以外への施術や、矯正、マッサージのような自由施術の費用は別途かかる可能性はあります。

その他、次に挙げる項目が自賠責保険から支払われる場合があります。

・検査、手術、入院など医療機関における治療費

・医師の診断書や診療報酬明細書など必要書類の発行手数料

・通院にかかった交通費

など

また、通院や体調不良で仕事ができなかった際の「休業補償」、通院や入院日数ごとの「慰謝料」なども支払われる場合があります。

労災保険の概要は、次のようになっています。

労災保険は正式名を「労働者災害補償保険」といい、業務や通勤が原因で起こったケガ、病気、障害、死亡などに対して、労働者やその遺族に保険給付を行う制度になります。

正社員やパート、アルバイト、派遣など関係なく、雇用されている立場の方であればどなたも労災保険はご利用になれます。

ケガが起きた状況によって「業務災害」と「通勤災害」の2つの種類に分けることができます。

業務が原因で発生したケガのことをいいます。

例えば次のような状況が業務災害に当たります。

・上から落ちてきた資材で足の指を骨折した

・重たい資材を持ち上げようとしてぎっくり腰になった

・段差を踏み外して転倒し膝を打撲した

など

適用外となるケース

「労働者が事業主の支配下にある」ことが条件であるため、就業時間の前後や昼休憩中などのケガは、業務災害に当たらない場合があります。

その他、故意に起こしたケガや自然災害によるケガも適用外となります。

通勤途中に発生したケガのことをいいます。

例えば次のような状況が通勤災害に当たります。

・職場から帰宅中に転倒して腕を骨折した

・通勤中に駅の構内で転倒して足を打撲した

・単身赴任先から帰省中に交通事故にあって首を痛めた

など

適用外となるケース

通勤経路を合理的なルートで移動している必要があるため、私用で寄り道をしている際のケガは、通勤災害に当たらない場合があります。